堺市立斎場の豆知識
堺市では近年、火葬場の予約が取りづらくなる「火葬難民」と呼ばれる事態が深刻化しています。
堺市立斎場に限らず、葬儀・火葬の流れを理解しておくことで、ご家族の負担を大きく軽減することができます。
この記事では、堺市における死亡者数の推移や堺市立斎場の予約状況、火葬難民を防ぐための具体的な対策をわかりやすくご案内します。
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1.堺市では死亡者数の増加により、堺市立斎場の火葬予約が取りづらい「火葬難民」が問題視されています
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2.火葬炉数と冬季の予約集中によって数日待ちとなるケースもあり、早期の事前相談と安置先の確保も重要です
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3.堺市立斎場の混雑背景や対策を事前に知り、無理のない葬儀準備を行うことをお勧めいたします
火葬難民とは何か?|堺市における現状

1-1.火葬難民が生じる背景
「火葬難民」とは、火葬場の予約がひっ迫し、亡くなられた方の火葬をすぐに行えない状況を指します。
近年の少子高齢化による死亡者数の増加に対し、火葬場の供給が追いついていないことが主な原因です。
火葬施設の新設には多額の費用と長い準備期間が必要なうえ、地域住民の理解や環境対策も伴うため、簡単に増設できません。
特に12月〜3月の冬季は死亡者が多く、堺市立斎場では数日待ちとなるケースも珍しくありません。
1-2.堺市の死亡者数推移
堺市の志望者集はこの10年で右肩上がりに増加しております。
平成27年(=2015年) 「8,299人」
平成30年(=2018年) 「8,816人」
令和3年(=2021年) 「9,354人」
直近で、確定した数字が出ておりました2年前の令和5年(=2023年)に焦点を更に当ててみます。
その年は堺市全体で「 10,224人 」でした。
その年の大阪府全体の死亡者数を確認したところ、「104,964人」で全国総数「1,576,016人」のうち、2番目に多い地域でした。
(1番多かったのが、東京都「137,241人」、3番目に多いのが神奈川県「98,744人」でした)
このように、火葬の需要が増え続けるなか、火葬炉の数・火葬場の予約枠が追いつかず、結果として「火葬難民」が発生しています。


Q&A:火葬難民になった場合、どうなるの?
A. 火葬まで数日待つ間、ご遺体のご安置・費用負担・式場日程の調整などが必要になります。
精神的にも経済的にも負担が増えるため、事前準備が非常に重要です。
堺市立斎場の予約が難しくなる背景

堺市立斎場は、堺市堺区田出井町にございます公営斎場です。
葬儀・告別式・火葬を1か所で完結できる利便性の高さから、市内外問わず多くのご家族に利用されています。
しかし、火葬炉の数や火葬時間には制限があり、1日で火葬できる上限数は決まっております。
深夜0時に更に1日先の火葬予約を取ることができるようになるものの、その火葬予約もすぐに埋まってしまう状況も発生いたします。
今月1月の中旬あたりから17時火葬の4枠を新たに設け、一日32件での対応を行っておりますが、それでもまだ火葬予約が埋まってしまっている現状です。
堺市立斎場が混んでいる為、近隣の火葬場を利用しようにも同様に混雑しており、市外料金を支払って利用したとしても、日程・費用面を考慮するとあまり変わりがないケースが見られます。
「それなら火葬場を新設すれば良いのではないか?」といったご意見もございますが、
火葬炉の新設コスト、近隣調整、2040年以降の死亡者減少予測など、様々な要因がから真説・増設は容易ではないようです。

火葬難民の対策で今できること
3-1.事前のご相談を活用
事前準備を行い、葬儀や火葬に関するスケジュールを把握しておくことで、ご家族の精神的・身体的負担を軽減することができます。
葬儀や火葬に関する手配は短期間で多くの決断を必要とするため、事前に知っておくほど、ご家族のご不安・ご負担は軽減されます。
葬儀の事前相談を活用することで、予算や希望に応じたプランを事前に検討できる上、葬儀日程が延びた際に、どれだけの費用が発生するのか事前に確認を行うことが可能となります。
3-2.安置先の確認


昔は亡くなってからまず住み慣れたご自宅へ連れて帰る流れが主流でしたが、近年では、ご自宅へお連れせず、堺市立斎場の霊安室や、葬儀会社が所有する民営の霊安室へお連れすることが主流です。
霊安室を完備していることで、大切な方を責任もってお預かりするのと同時に、ご自宅での準備負担を大きく軽減することができるようになります。
一例として、民営の霊安室を所有しているホールを2つご紹介いたします。
家族葬INORITE-イノリテ-堺斎場前ホール

▼ 家族葬INORITE-イノリテ-堺斎場前ホール
〒590-0021 堺市堺区北三国ヶ丘町7丁5-3

家族葬INORITE-イノリテ-堺深井ホール

▼ 家族葬INORITE-イノリテ-堺深井ホール
〒599-8271 堺市中区深井北町3500

Q&A:いつ相談すれば安心?
A. ご高齢のご家族がいらっしゃる場合や、ご心配な方がいらっしゃる場合は、早めに相談されるのが望ましいです。
ご相談する時間がなく、ご逝去のご連絡を頂いた場合でも、一からご説明をさせていただきますので、ご安心ください。
「火葬難民=悪いこと」だけではない理由?

これまでは、火葬場の混雑状況やその対応策についてご紹介してきましたが、必ずしも、マイナスのことばかりではございません。
葬儀日程が延びることは、一見不便に思えますが、実は心理的、物理的な余裕が生まれ、「ゆとりをもって葬儀を準備できる」という利点もございます。
4-1.親族の参加調整がしやすい
例えば、遠方に住む親族が多い場合、日程の猶予があると参加がスムーズになります。
仕事の都合が影響し、すぐに参列できないケースもあります。
そのため、葬儀の日程が延びることは、ご家族・ご親戚の皆様が最後の別れに立ち会える機会を確保するうえで大きなメリットです。
4-2.準備に時間をかけられる
最初のお打合せでは、葬儀の形式や細かいプランを決めさせていただいております。
葬儀が延びることで、式場で飾りたいもの、お供えしたいもの、お棺へお納めしたいもの、料理の手配など、余裕をもって準備を行うことが可能となります。
4-3.心の整理をする時間が生まれる
ご家族にとって、大切な方の突然の死は感情的な衝撃が大きく、短期間で葬儀準備を進めることが心理的に負担となることがあります。
葬儀が延びることで、心の整理をする時間が生まれ、悲しみや混乱を乗り越えながら冷静に準備を進めることが可能です。
特に家族全員で話し合いながら葬儀内容を決める場合、この余裕が重要な役割を果たします。
さいごに|堺市で安心して葬儀・火葬を進めるために
今回は火葬難民についてご紹介いたしました。
火葬難民について、今後さらに注目される社会課題となる可能性がございます。
堺市での葬儀・火葬を滞りなく進めるためには、早めの準備と斎場・安置所の状況把握が欠かせません。
特に「火葬難民」のリスクを少しでも軽減するために、事前の相談・安置先の確保を意識された上で、堺市立斎場での葬儀を検討されることをおすすめいたします。
弊社にて葬儀の事前相談を承っております。
もし、葬儀日程の件や、費用面でどうなるかご心配・ご不安でございましたら、いつでもお問い合わせください。

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